子供の育児、指導、対応方法が少しは変わると思います。
×現在の能力や才能、結果(成果や知性)を褒める。
○努力や積極的に学ぶ姿勢を褒める。
A(知性グループ)とB(努力グループ)に分け実験を行ったところ初めは双方の結果に違いが出なかった。しかし一度目よりも難しい問題に取り組む姿勢がAの方が多く、Bの方は少なかった。Aは結果を褒められたので、結果が出ない難しい問題には取り組む意欲を無くしてしまっている。逆にBは努力を誉められているので、難しい問題にも積極的に挑戦し出来ない場合には努力が足りないと感じ更に練習(勉強)に励む。
「持続的なやる気を育むには努力を褒めよう」
×説明を全て行う。
幼稚園児におもちゃを渡し、おもちゃの機能を全て伝えた場合と、少し又は説明していない場合に、全て伝えた側はおもちゃに興味を無くす時間が早かった。
教え方が丁寧で効果的であればあるほど、子供がその知識やスキルを身に着けたと満足しそれ以上のことを学ばなくなる。
「教える際には子供の学び方や考え方を尊重し、色々な視点から見る事を伝えよう」
○ストレスを良いものだと捉える。
×ストレスを悪いものだと捉える。
ストレスを感じていて心や体に悪影響すると考えていると寿命よりも早く死んでしまう確率が通常よりも40%以上高くなる。またストレスからの悪影響を意識している人間は意識していない人に比べて健康被害での苦しむ確率が2~4倍に跳ね上がることが分かっている。逆のことも言われている。テストやスピーチなどの緊張でのストレスに対して、医学的側面から良いパフォーマンスをする為の心や体の反応であると解釈するように促した場合には、何も説明せずに原因(今回でいうとテストやスピーチ)を排除するしかないと伝えた場合に比べて心肺機能の乱れが少なく、集中力も高まっていたことが分かった。
「ストレスを良いものとして受け取るように促す」
「あなたは文系だから数学が苦手だもんね」などのレッテル張りは子供のパフォーマンスを落としかねない。これ以外にも子供を文系と決めつけ、さらに「文系は数学が苦手」というネガティブを意識させることにも注意する。
またネガティブなレッテルだけでなく、ポジティブなレッテル張りにも気を付ける。「お父さんに似て勉強が得意だね」など一見良さそうに見えるが、子供のプレッシャーになりかねない。
「良い意味でも悪い意味でも決めつけをしない。」
最後に間違えた場合の声掛けやしかり方についてのコツ
・間違いは最高の学習の機会であることを伝える。
・ネガティブなレッテル張りを使わない。
・ネガティブな主観を表さない。どこが間違えかを客観的に示す。
・問題が子供の学習進度に合っているかどうかを考える
・再挑戦の際には、やり方の方向性をアドバイス。
・チャレンジしたことを褒める。
これを踏まえると
「こんな簡単な問題、なんでできないの。がっかりよ。もう一回やってみなさい」
↓
「難しかったね。でもよくチャレンジできました。ここがこうこうなので、ああしなくてはいけない。こういう点に注意してこっちの問題をやってみたらどう?」
■成果や能力を褒めると、逆に向上心が下がる。
■手取り足取り教えると、学びが浅くなり探求心が削がれる。
■ストレスを利用する
■レッテル張りを回避する
■間違えに萎縮しない力を育てる
子供に教育を教える仕事なども行っていて、自分でも気を付けるべき点、参考にできる点が多く書かれていたので個人的に読んでよかった本でした。時間がない方は前半にある程度まとめてあるので、前半だけでも読むとよいかと思います。
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でわまた。